逆転のフルスイング
〜俺たちのWBC
西成から愛を込めて〜 全7試合
「WBCが見られへん?……それ、スリーアウトや!」
西成の酒場から始まった、
150億円の独占契約に挑む男たちの逆転物語。
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※本作はフィクションです。
実在の団体・人物とは関係ありません。
【第4試合 俺たちのラジオ】
連日讀賣テレビにはやっさんを応援する声や
苦情のようなものが続いていた
それは業務に支障が出るほどだった。
「おい中西君はおるか」
「すみませんお約束のない方は
お通しできないんです。」
と受付の女性に言われると
「なんや約束って、しらんがな」
「やっさんやっぱり無理だっていきなり来ても」
とたけさんに諭されたやっさんだったが、
「わしは中西君に謝らな、
いかん、中西君を呼んでくれ」
と警備員の静止も無視して
セキュリティーゲートをとっぱした。
ひとしきり大暴れしたが
警備員に押さえつけられて
外に出されてしまった。
外では生放送のお天気コーナーを放送しており、
やっさんは一目散にそちらに向かって行った。
するとやっさんは
アナウンサーを押し除けて
またしても生放送をジャックしてしまった。
「おい全国の皆さん、よう聞いてくれ!
あれはわしが悪かったんや!
あの中西ちゅう男は、ええ男や。
テレビで見られへんのは悔しいけどな、
ラジオがあるやないか。耳の穴かっぽじって、
ラジオで応援しようやないか!」
一通り思いのたけを伝え終えると
やっさんは静かにその場を去った。
その様子を局内のモニターで眺めていた中西は
「やっさん、、、無茶苦茶や、、、」
「、、、、ありがとう」
中西は手にしていた退職届を破り捨て
こみ上げてくる涙を必死にこらえた。
.
.
.
「なんやこれ、またこの前の
西成のおっちゃんか」
「ラジオかよ、、、くそっ」
SNSで拡散された一連の騒動を明日を試合に控えた
ホテルの部屋で
サトテルは目撃していた。
第4試合ゲームセット
次回【第5試合 俺たちの甲子園】へ続く
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〜Sincerely,Stillframe〜