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逆転のフルスイング第2試合  〜俺たちのWBC 西成から愛を込めて〜 全7試合 短編小説

逆転のフルスイング

〜俺たちのWBC 

西成から愛を込めて〜 全7試合

 

「WBCが見られへん?……それ、スリーアウトや!」

西成の酒場から始まった、

150億円の独占契約に挑む男たちの逆転物語。

 

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居酒屋でビールを飲みながらテレビで野球中継を見ているお客さんのモノクロ画像

いつもそこには野球があった

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※本作はフィクションです。

実在の団体・人物とは関係ありません。

 

【第2試合 俺たちのプロ野球】

 

遡ること4ヶ月前

 

大阪ビジネスパーク近くの読売テレビ本社では

急遽幹部や担当者が招集され

緊急会議が開催された。

 


開口一番、


岡田部長が


「今回のWBCはネットフリックスの独占契約で
民放やNHKですら何も放送ができないことになった」



「みんなには必死に準備してくれていたのに
本当に申し訳ない」

 

と震える拳を会議室のテーブルの下で固く握りしめて

こみ上げてくる無力感を無理やり喉の奥へ

押し込むと、絞り出すような声で皆に頭を下げた。



するとテーブルの奥に座っていた中西が

「部長日テレは何も動かなかったんですか、

民放合同とかでもどうにもならなかったんですか」

と立場はわかっているが抑えることが

 

できなという表情で部長に問いかけた

 

 

「中西、すまん。今回はWBC側と 

ネットフリックスが日本側との話もなく

早々に契約を締結してしまっったのだ。」


「しかも150億円という日本側には

どうにもできない破格の契約だそうだ。」

 

 

「部長、ということはネットフリックス
加入すれば見れますが、


高齢者とかネット環境揃ってない人とかは
厳しいですよね」

 

 

「そうなんだ、日本のプロ野球は世界の野球とは
違い小さい子供からお年寄りまで、


しかもWBCは毎回国民みんな熱狂する
大会なのに、、、


テレビで放送ができなく
ラジオのみだ、、、今時ラジオで聴くとか、、


本当に申し訳ない」

 


「部長が謝ることではないですよ、


完全に外資のビジネスゲームになってしまいましたね」

 


「そうなんだ。」

と項垂れながら岡田部長は自分の席についた。


.
.
.


そして中西は会議が終わり今日の仕事を終えると、

 

そのまま帰宅しようと思ったが

どうしても飲まずにはいられず、



帰宅途中にある西成の酒場に寄ることにした。

 

そして中西は大黒屋の暖簾をくぐった。

 


暖簾の先のテレビでは金曜ロードショーの

 

アルマゲドンが放送されており

 

やっさんとたけさんがジョッキ片手に見つめていた

 

そしてこの日から数カ月後


ついにWBCが始まった。

 

 

第2試合ゲームセット

 

 

次回【第3試合 俺たちの生放送】へ続く

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〜Sincerely,Stillframe〜